今回も引き続き中川理事長によるセミナー報告をご紹介させていただきます♪
なかなかこういった場に行き、お話しを聞く機会がとれない方が多いと思いますのでなのはなブログの中で
少しでも発信できたらと思います(^^)
3月7日、「Aネットセミナー」に参加してきました。
Aネットとは「厚木地区福祉ネットワーク2006」の略です。(2006はこの会が始まった年です)
この会は厚木地区知的障害者施設の利用者やグループホームの入居者の権利擁護を行うために発足しました。
私は昨年度から運営委員として関わらせていただいています。
しかし、まだまだ疎くて知らないことだらけで、勉強させられます。
さて、今回のテーマは
「障がい者権利条約の理想と現実」
社会福祉法人県央福祉会パステルファームワーキングセンター施設長の川田雪野さんの講演でした。
川田さんの原点は地域作業所(措置制度の時代)で、知的障がい者とともに32年間過ごしてこられました。
さて、講演の内容ですが
最初に障害者を守るための法律(権利条約とそれができるまでの歴史)を分かりやすく説明していただきました。
その中で印象的だったのは、
権利条約にある「障害者固有の尊厳の尊重を促進することを目的とする」
の部分です。
私たちはなぜ障害者を守らなくてはいけないのか。
障害者は(見方によっては)なぜ優遇されているのか。
その答えがこの一文にある、ということです。
観念的なことでもなく感情的なことでもない、法律でそのように決められているからなのだと。
その見解に私も思わず納得してしまいました。
そして話は、この権利条約を受けて私たちは何ができるか、となりました。
特に、障害者虐待防止法や差別解消法などを取り上げ、どんな場面でそれが適用されるか、
途中でオリジナルのDVDも視聴しながら考えていきました。
また、前回のブログでも取り上げた「合理的配慮」についても、どのように提供すべきかを考えました。
障害者を支援するためには「チームを創ること」が大切ということが根幹にあると思いました。
自分が障害のある人との関係において、自分の価値を押し付けられる強者であることを自覚すること。
自分が差別してしまう、偏見を持っていることに気づき、支援と向き合うこと。
個人としての悩み・迷いを共有し、認め合い悩みながら権利の実現を志向する集団となること。
障害者を支える健全で安心な事業体になるために不可欠なのですね。
最後に
川田さんが大事にしている言葉の紹介です。
「ある人を理解するためには
その人の理解していることを
理解しなければいけない」
by キェルケゴール
1時間半ほどの講演でしたが、とてもわかりやすく大変勉強になりました。
盛りだくさんの内容だったので、一部分しかお伝えできませんが、
長年障害者とともに歩んで来られた、そのお人柄がにじみ出ていた、濃い内容のお話でした。